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ドクター&ナースのつぶやき

令和8年3月号


 精神科訪問看護と地域とのかかわりについて

マイナビ訪問看護ステーション久留米
管理者 飯田雄太郎

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私たちは精神科訪問看護をおこなっています。精神科訪問看護は、利用者さんの自
宅に伺い、その人の「生活の場」に直接かかわる支援です。病院とは違い、暮らし
の中で起きていることを一緒に見つめ、考え、整えていくことが私たちの役割です。症状の観察や服薬管理といった医療的支援はもちろん大切ですが、それだけでは地
域生活は成り立ちません。生活リズムの乱れ、金銭管理の不安、人間関係の悩み、
家族の負担など、日常の細かな課題に寄り添いながら「どうすればこの地域で暮ら
し続けることができるか」を一緒に探っていきます。

地域での生活を支えるには、多職種との連携が欠かせません。主治医、相談支援専
門員、行政、就労支援事業所、地域包括支援センターなど、それぞれが違う立場で
関わっています。情報共有を丁寧に行い、支援の方向をそろえることで、利用者さ
んにとって安心できる環境が整います。顔の見える関係つくりは、支援のスピードや質にも繋がります。

また、精神疾患への偏見や誤解がまだ残るなかで、私たちは利用者さんと地域をつなぐ橋渡し役でもあります。利用者さんが小さな成功体験を積み重ねることで自信に繋がり、地域との関係も少しずつ広がっていきます。精神科訪問看護は、医療を届けると同時に、その人らしい人生を地域の中で支え続ける存在だと感じています。


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