第3回心のふれあい大賞作品集
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⃝一般の部 優秀賞 ― 「見守られ続けた2週間」 後は、「改造人間になったね。」なんて冗談を言っていましたが、安心した夫の心が感じられる心地よい言葉でした。 手術後の体を動かせず、飲み物も飲めずにいる数時間のつらかったこと。看護師さんが、しょっちゅう様子を見てくださったのが何よりありがたかったです。そのおかげで、何とか乗り切ることができたのです。 集中治療室を出て部屋に帰ってから、退院するまでは、看護師さんに、また病室清掃のスタッフの方に、どれだけ元気をいただいたか、わかりません。 やっとベッドで起き上がれたときに「笑顔がでましたね。安心しましたよ。」と、看護師さんが声をかけてくださいました。それまで、ずっと見守ってくださったんだなということが、その言葉から伝わりました。 また、病気を理由に退職できるかなって弱気になっていた時に「先生は、いつも通りの生活ができるように手術をしたのだと思いますよ。私は、アドバイスする立場ではないけど、こんなによくなったのに続けられないって決められたら、先生は、悲しむと思いますよ。」と、笑顔で言ってくださったのが、一番心に残っている言葉です。この時の言葉には、とても勇気づけられました。傷口の痛みのこと、体の動かし方、傷口の洗い方、わからないことは、小さなことでもわかりやすく、親切に教えてくださいました。手術後、先生とは、必要な時・決まった時にしかお会いしませんので、看護師さんのわかりやすい言葉かけはありがたかったです。優しさとは、このように、相手の立場に立って、ていねいに言葉を返してくれる誠実な態度のことを指すのだと心から思いました。 病室には、看護師さんのほかにも、清掃スタッフの方が毎日入室されます。短い会話ですが、わたしのことを気づかってくれることが伝わりました。毎日の短い会話で、明るい気持ちにさせられましたし、楽しみな時間でした。 また、栄養職員さんの季節感のある食事にも心遣いを感じました。土用丑の日にうなぎがでたこと、一日に赤飯が出たこと、家でも忘れているようななつかしい献立で、思わず写メにとって家族に見せたほどです。 心細い時だったから、一つ一つの皆さんの心遣いが余計に心にしみました。皆さんがチームとして治療をバックアップしてくださったおかげで心身とも元気になりました。この時に感じた一つ一つの優しさを、私も誰かに返していきたい、そう感じた2週間でした。7

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