第3回心のふれあい大賞作品集
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入賞作品「見守られ続けた 2週間」「また、お会いしたいですね。でも、病院にはもどってこないでね。」 退院の日、ナースステーションまで歩く廊下の途中で、すれ違う看護師さんや、病院スタッフの方たちが、口々に声をかけてくださいました。私とス一般の部 優秀賞直方市織田 朋子タッフの皆さんのやりとりを聞いて、夫が「皆さん笑顔で、家族のように声をかけてくれるね。たった2週間の間だったけど、温かい病院で過ごさせてもらって本当によかったね。」と、言ってくれました。 たった2週間の入院期間とはいえ、入院するまでは、不安だらけの日々を過ごしました。 たまたま受けた脳ドックの結果で「要精密」の通知が来ました。未破裂の動脈瘤が見つかったのです。父も母も、脳の大病を患い、命を縮めてしまったことが頭をよぎりました。「まだまだ元気でいられますように……」 そんな気持ちから、S病院へ。MRの画像を見せていただいた時には、人間の脳の造りが精密で美しいことと、こんなにも綿密な検査ができるその技術の高さに驚きました。 先生は、その画像の見方をていねいに説明してくださり、手術を勧めてくださいました。脳の模型を使っての説明は、とてもわかりやすかったです。一も二もなく、手術をお願いしたものの、頭を開けることや、脳の血管を扱うことに対しては、不安でたまりませんでした。 そんな私の背中を押してくれたのは、何よりも、先生の的確でわかりやすい説明です。そして、説明をしてくださる、やわらかな口調、柔和な表情に安心させられました。先生からすればたくさん手掛ける手術の中の一つかもしれません。でも、私にとっては、今まで経験したことのない大手術です。そんな時に、O先生の優しい表情とていねいな説明は何より救いでした。 家族の助けもうれしかったです。夫は忙しい中、入院の日・手術の日と2日間も休みをとってつきそってくれました。特に手術の日、夫は3時間も落ち着かない気持ちで待っていたことを思うと、感謝でいっぱいです。手術の6

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