第3回心のふれあい大賞作品集
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⃝一般の部 優秀賞 ― 「希望をくれた交換日記」 記になりました。 治療についての質問、担当医師への橋渡しはもちろん、押し潰されそうな不安もたくさん聞いていただきました。いつしか、泣き声だけは大きい小さな娘のことを支えていただいている看護師さん達にもその輪がどんどん広がって、その日の娘の様子が離れていてもたくさん伝わってくるようになりました。毎日この交換日記を見ることが楽しみになり、大きな支えとなり、自分を責め続けていた不安だらけの私の心に『希望』という二文字が芽生えてきました。忙しい治療の合間に、たくさんの方が私達親子のために時間を割いて書き込んでいただき励ましていただきました。誕生から退院までの五カ月半、たくさんの方に支えられて、娘なりのスピードで成長していきました。最初は、絶望と不安だけの日々だったのが、その交換日記を通して、多くの方が必死に支えてくれている現状にふれて、娘のゆっくりと成長する姿にも励まされて、私の心の大きな変化に気付かされました。私達は、『生きている。』のではなく『生かされている。』ということ。私は、それまでの人生で、生命ということにこんなに真剣に向き合うことはありませんでした。娘の誕生という大きな奇跡が私の価値観を大きく変えてくれました。『生まれてきてくれてありがとう。』という言葉を、何度も娘に声掛けしている私です。退院後もたくさんの治療と成長フォローのために、小学校卒業まで、いくつもの病院にお世話になり、専門家の方にアドバイスをいただき見守り導いていただき、今があります。その根底には、いつも、あの絶望の時に一筋の希望として大きく存在する交換日記がありました。あの交換日記が私達家族を希望のスタートラインに立たせてくれました。本当に、この交換日記に関わっていただいた方々に、どれだけ感謝の気持ちを伝えても伝えきれません。本当にありがとうございました。 最後になりましたが、その交換日記を提案してくれた保母さんと二十年間ずっと交流を続けさせていただいています。お互いの子供の成長話ができる関係です。五カ月半の入院生活から卒業する日に、彼女から『交換日記の交流なんて初めてだったんですよ。こんな些細なことでこんなに支えになったと喜ばれるなら、今後も取り組んでいきますね。本当にありがとうございます。』とお声をかけてこられました。なんて素敵なことでしょう。きっとその後も私達親子のような家族を支え続けていることでしょう。医療の現場は、病気の治療だけでなく、医師・医師を支える看護師さん・保母さん、全員で私達に生きる力を与えてくれた大きな存在です。支えていただいてありがとうございました。9

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