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勤務医のつどい ⑶ともに語ろう、ともに考えよう、ともに行動しよう簡単な道具で診断していくことが求められます。患家や診療所ですぐにCTやMRIを取ることはできませんので、自分の体と身近な診察道具を使ってある程度の診断をつける技術を身につけないといけません。しっかりとした診断学の基礎を学び、そのうえで高度な診断機器を使いこなすことが大切です。私たちの科には、各医療機関や救急隊から診断のつかない疾患や複合疾患が数多く紹介されてきます。その患者さん達をきちんと診断し、最良の治療を行うことが私たちの任務です。また、地域に出て行く総合診療医にとっては救急の知識も欠かせませんが、私たちはERで、外傷を含む二次救急にも力をいれています。福大病院は私たちと救命救急センターを中心として「断らない医療」の実現を目指しています。さらに、小児科研修や、在宅医療の研修を他院で行うことにより、地域の家庭医として活躍できる素養をつけるようにしています。今後の地域医療を担う人材を育てていこうと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。福岡大学病院総合診療部は平成17年に誕生した比較的新しい医局です。日本でのプライマリ・ケアの担い手として「総合診療」が誕生してから実に30年以上たっていますが、なかなかその理念や役割が理解されずにいました。最近になって、国が地域包括ケア構想を推進し、その中心的な役割として総合診療を位置づけるようになったこと、また、19番目の基盤領域専門医として認められたことによりだいぶ流れが変わってきました。総合診療部門は、病院にあっては総合内科や二次救急(ER)部門として、地域にあっては「家庭医」として活躍できる医師を育てています。私たち福大総合診療部では、現在11名の医師がメンバーとして働き、2人が研究生として勉強しています。私たちが一番大切にしているのは、「古典的内科診断学」です。今後、地域医療や在宅診療を担う若手医師にとって、問診・診察や2011年9月より筑後市立病院に着任し、スポーツ整形外科、膝関節外科を担当させていただいております。高齢者の膝関節疾患に対しては、人工関節置換術や骨きり術を病状に合わせて行っています。スポーツ整形外科ではスポーツ外傷障害全般を担当し、主に膝関節のスポーツ障害に関しては関節鏡視下手術(靭帯再建術、半月縫合術切除術、関節鏡視下関節内骨折観血的手術等)を行なっております。また他の部位に関しては久留米大学専門外来と連携し対応しております。スポーツの分野においては、病院からの理解もいただきラグビーの代表チームの帯同活動や全国での試合のマッチドクターとしてフィールドにて業務を行っております。成長期のスポーツ整形外科の診療では、的確な診断治療を行い、再発予防に努めるという疾患の治療だけではなく社会的な背景も複雑に絡んできます。少子化の現在においてはチームの人数の関係で無理を強いられるケースや、学業との兼ね合い、指導者の方針、進学、就職等いろんな要因があります。その中で少しでも疾患の治療を行える環境作りをサポートすることが我々の役目だと感じております。スポーツを行っている選手は基本的に活発であり、疾患の治療により運動できないことは非常にストレスになり、安静や運動制限を厳守できない事例もあります。今後の選手生命に影響が出ないように、また今後の日常生活に後遺症が残らないように両親や指導者にサポートをお願いして無事復帰できたケースも多々有ります。しかし選手にとって「旬な時期」もあり、むやみに制限ばかりするのも得策ではない事例もあります。医師としての治療の満足度と、選手の満足度は必ずしも比例するものではありません。中心となるのは選手本人であり、医師としては最大限の治療効果と選手の満足度を両立できる解決策を苦悩する毎日であります。スポーツ整形外科膝関節外科地方独立行政法人 筑後市立病院 整形外科長 井上 貴司若手勤務医からのメッセージ員48名が登院しました。重症患者は最大30名、中等症は30名、透析患者は100名を受け入れる体制を何とか整えた次第です。幸いしたのは、16日は土曜日のため当院では外来や待機手術が行われていなかったことでした。結果的には透析患者も含め急性期に受け入れた熊本県からの患者数は34名でしたが、熊本県内の医療機関の強力な連携で搬出された患者数が最小限で済んだものと思われます。災害医療では医療機能の壊滅もしくは低下した被災地内から医療機能の維持された被災地外へ傷病者を搬出することが基本的な考え方です。諸般の事情で今回は自衛隊の固定翼機などを使用した広域医療搬送は行われませんでしたが、ドクターヘリや消防ヘリ、DMAT救急車などを用いた隣県への患者搬送が行われました。被災地内の災害医療支援が重要なことは言うまでもありませんが、県外へ搬出する傷病者の受け入れ先が十分確保されることも等しく重要であります。被災地外の災害拠点病院はDMATを被災地へ派遣すると同時に、被災地からの患者の受け入れ態勢も整える必要があります。両者を両立できるマンパワーを有するのが理想ですが、現実には困難である病院もあるものと思われます。今回DMAT派遣と同時に患者受入態勢構築に関わった者として、派遣要請に従って一斉に貴重な人材であるDMATを派遣し患者受け入れ能力を低下させるのではなく、何らかの方法で地域としてある程度調整し、患者受入に注力する災害拠点病院を割り振るといった役割分担を行うことも検討すべき時期が来ているのではないかと感じた次第であります。使える総合診療医を育てます!福岡大学病院 総合診療部 教授 鍋島 茂樹大学医局の動向

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