勤務医のつどい 第51号
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vol.51 勤務医のつどい⑴勤務医のつどい勤務医のつどい勤務医のつどい発行日 平成26年3月31日福岡市博多区博多駅南2丁目9番30号福岡県医師会 勤務医部会ともに語ろう、ともに考えよう、ともに行動しよう平成25年度 福岡県医師会勤務医部会研修会第6回 研修病院と研修医の交流会医療が変わる?新しい専門医制度のゆくえ 改革を進めるには現状肯定型でなくてはならない。どんなに正しくてもガラガラポンでは進まない。誰かが泣きを見る改革を否定する立場で関わっている。新専門医制度は議論が進んでおり、ステークホルダーとの関係性に注視して対応しないと孤立しかねない状況を多少心配している。 「未来医療研究人材養成拠点形成事業」に文部科学省所管で事業費が付くことになった。二つあり、A:メディカル・イノベーション推進人材の養成と、B:リサーチマインドを持った総合診療医の養成である。後者は、将来の超高齢社会における地域包括ケアシステムに対応できる優れた総合診療医等の養成を目指す事業で15拠点の大学で進み出している。机上ではなく具体的な問題となっている。 昨年4月に専門医の在り方に関する検討会の最終報告が出た。①専門医の認定を各学会ではなく中立的な第三者機関で行う。②専門医制度の枠組みは二段階制。基本領域とサブスペシャリティ領域。③すべての医師が、いずれかの基本領域専門医を取得することが原則。④基本領域に総合診療専門医を位置付ける。が主な報告内容である。日本専門医機構(仮称)設立に向けた組織委員会が立ち上げられ協議している。総合診療専門医に関する委員会は日本医師会、内科、外科、小児科、産婦人科、救急医学、プライマリ・ケア連合学会、四病院協議会、全国医学部長病院長会議、日本専門医制評価認定機構と一般の方などで構成されている。今までは学会のための制度であったが、国民の目線を意識したものとして、第三者評価を必要とする。その19番目の領域に総合診療専門医があり、専門医制度の全体改革の中の一つにすぎない。サブスペシャリティについてはこれからの議論である。 患者の高齢化により、待つ医療から出ていく医療へ変換せざるを得ない。そうした事実認識の中での総合診療専門医である。人口推計データは、ほとんど正しい。近い将来、開業医の患者数は半分になると言われている。診療所、中小病院のインフラの重要性を国は認めている。地域包括ケア病床の概念が出されたが、急性期を亜急性期、慢性期に割り振ってワイングラス型の医療供給がヤクルト型に変わる。急性期病床の減数である。日本で、プライマリ・ケアを担っているのは、診療所と地域に密着した病院であり、2025年をターゲットとし多疾病を同時に有した患者が増える中で、インフラを大事にしなければ乗り越えられないことが分かっている。 かかりつけ医はプライマリ・ケア強化の文脈の中で大きな役割を果たすことが期待されている。国際比較で日本の医療制度ではプライマリ・ケアが弱いと指摘される。開発され、長寿社会、皆保険、フリーアクセスであるというが、プライマリ・ケアに欠陥があるとされている。プライマリ・ケアの標準化と国民への責任性が不足している。「かかりつけ医」は、国民が選ぶ崇高で価値のある言葉である一方、客観的に制度として評価すると、弱い。故に社会的に低く見られる傾向がある。 総合診療専門医制度の確立とともに、かかりつけ医のプライマリ・ケア対応力をさらに強化することが、現実的な方向性である。「新専門医制度の骨格と 新しい基本領域としての 総合診療専門医」日本プライマリ・ケア連合学会理事長 丸山 泉 座長:福岡県医師会勤務医部会委員会委員長 有馬 透 講 演

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