勤務医のつどい 第50号
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ともに語ろう、ともに考えよう、ともに行動しよう 勤務医のつどい50号をお届けします。今回は特集テーマの「救急医療」や、継続コラムでの「女性医師の問題」、「地域医療」、「病診連携」など、現在の医療、勤務医が抱える多くの問題がとりあげられました。これらの諸問題を一足飛びに解決する手段はないかもしれませんが、解決・改善へ向けて医師会が果たす役割は大きいものと思われます。福岡県医師会では勤務医部会(有馬透委員長)、男女共同参画員会(樗木晶子委員長)を設けて取り組みをおこなっています。今回は、最近の医師会活動の一端をご紹介します。1)医師会入会へのリーフレット作成 平成24年8月の福岡県の医師数は14,630名で県医師会員数は7,817名です。勤務医の構成割合は50.5%になっています。勤務医の医師会への入会率を上げる方策の一つとして、医師会の現状をわかりやすく解説した冊子を作成しました。若い医師たちへアピールすべく、形も正方形で、親しみやすい構成にして医師会の活動を紹介しています。ご活用いただく際には県医師会へ必要部数をお知らせください。2)保育コンシェルジュ 平成25年9月からベテラン保育士による保育相談を開始しました。出産・育児を契機に現場から離れる女性医師を少しでも減らすため、仕事と家庭の両立のための支援を行います。条件にあった保育施設を探すお手伝いや、産休・育休後に仕事復帰するにあたり準備することなどきめ細かくご相談にのります。現在は月曜、木曜の9時~16時まで電話での相談をおこなっています。この相談窓口は無料で、会員・非会員を問いませんので是非ご活用ください。【福岡県医師会女性医師保育相談窓口 092-473-2302】 このほか日本医師会の女性医師支援センターによる女性医師バンクの運営(無料)や、女性医師相談窓口、研修会や講演会での無料託児所サービスを行っています。詳しくはホームページをご参照ください。3)「配偶者からの暴力被害者支援のための講師派遣」推進 福岡県は配偶者からの暴力(DV)防止の施策をおこなっています。その一環で平成24年度は県医師会からも5名の理事が参加し、「配偶者からの暴力被害者対応マニュアル」を作成しました。DV被害者が病院や診療所を受診した際に、いち早く発見し救いの手をさしのべる契機にしたいとの意図でつくられました。平成25年度は、このマニュアルの周知をはかり、さらにDVに関する知識や医療関係者の役割について知ってもらうため、医療関係団体や医療機関が実施する研修会や会議、会合に県が無料で、講師を派遣する事業をおこないます。是非、病院研修などでもご活用いただければと思います。【申し込み・問い合わせ先 福岡県新社会推進部男女共同参画推進課 092-643-3409】(担当理事:佐藤 薫) 福岡大学医学部は、平成12年に内科学講座の再編が行われ、内科学第二講座の腎臓・膠原病研究部門は、呼吸器研究部門とともに内科学第四講座を形成し、斉藤喬雄教授が主任教授として担当されました。平成19年には、呼吸器内科講座と腎臓・膠原病内科講座が独立いたしました。平成24年からは、私が腎臓・膠原病内科講座を担当させて頂いております。歴史が浅い、規模の小さい講座ではありますが、同門や同窓の先生、近隣の病院、開業医の先生、医師会の先生方々から多くのご支援を頂き、リウマチ・膠原病、腎臓病の診断と治療、末期慢性腎不全患者に対する血液浄化療法を行うことができています。 現在、一般病棟に25床、血液浄化センターに25床を任されています。入院患者の約半数は透析を要する末期慢性腎不全患者であり、糖尿病性腎症がその半分を占めているのは、他の腎疾患診療施設と同様です。透析導入平均年齢も高齢化が進んでいます。腎臓を対象にした専門的医療とともに、老化を加味した全身を診る医療を要求されています。リウマチ・膠原病に関しては、生物学的製剤の導入と優れた免疫抑制剤の開発で、ほとんどの患者様は、入院することなく、外来治療の継続が可能になってきています。しかし、やはり高齢化に伴い、日々の訴えはますます増加してきており、多くの診療科での対応が必要となってきています。 教室員は若く、女性が多いことが特徴です。せっかく入局してくれた、若き女性医師たちには、高い目標を持って勤務を継続して頂きたいと願っています。しかし、若い女性であるがゆえに「結婚、出産、育児」は大きな関心事であり、最優先の事項であることは間違いありません。そのような女性医師に、プロフェッショナルとしての高いモチベーションを持ち続けてもらうためには、面白いこと、興味が湧き、熱中してしまうことを見つけてもらうことが必要だと感じています。「若い女性よ。テーブルにつきなさい。」シェリル・サンドバーグ氏(フェイスブック社最高執行責任者)のメッセージです。教室員各人が、大学生活を通じて、それぞれのライフワークのきっかけを見いだすことができる雰囲気と環境を、模索しながら創りあげていきたいと思っています。 今後も地域と連携した特定機能病院としての役割を担い、患者様本位のあたたかい医療に努めてまいりますので、ご指導の程宜しくお願い申し上げます。 犬も歩けば棒に当たる、今回の寄稿のお話しを頂きましたが、駄文をお許し下さい。1999年に医師となり、現在は循環器専門医として地域医療に従事しています。これまで、福岡、熊本の都市部の病院での勤務を経験し、大学院での博士号も頂き、大牟田天領病院に赴任して、早5年目となりました。 特にインターベンション、すなわち狭義での血管内治療を専門としていますが、冠動脈を主に全身の動脈硬化疾患が対象となります。超高齢化の進む当地区では、近隣の病院から数多くの患者さんを御紹介頂きます。しかし、地域医療の重圧は大きく、一般内科での当直はHeavyRotationで、地域事情もあり夜間の小児二次救急も避ける訳にいかず、新患や紹介患者を含めた日常の外来で疲弊した状況ですが、インターベンション治療のミスは当然許されません。大牟田地区では地域完結型医療を理想とするものの、地区内に心臓血管外科でのBackup可能な病院がありません。よって、インターベンション治療はSafetyFirstが大原則です。しかし、急性心筋梗塞での緊急治療は一刻の猶予もなく、私達は24時間オンコール体制を維持して、地域循環器救急医療の小さな牙城を守っています。 恵まれた都市部の病院では経験できない責任感が地域医療にはあります。そこで多くの治療経験を経ることで、自ずと高い治療技術が身に付くように思います。寧ろ手先の危うい先輩の手技を眺めるよりも安心です。腕に覚えのある若手の先生こそ地域医療には必要とされています。一方で、同じmotivationで仕事をできる熱意のある医師が少ない事も事実です。他では診てもらえなかった方、救急搬送の患者さんも含めて、Generalistとしても出来る範囲で誠心誠意対応します。患者さんは集中し、幸い今は仲間に恵まれて対応できていますが、限界はあります。層の薄い地域医療ですが、同じ志をもった医師の和を広めて、安定した地域医療体制を構築したいと思います。福岡県医師会から●──────────● 若手勤務医からのメッセージ大学医局の動向地域医療を維持するために若き女性医師にテーブルについてもらうために中島 衡福岡大学医学部 腎臓・膠原病内科山下 卓郎社会保険大牟田天領病院 循環器科勤務医のつどい⑶

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