勤務医のつどい 第49号
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ともに語ろう、ともに考えよう、ともに行動しよう 看護師は医療分野の最大のパートナーである医師と協働して、生命と健康を守る価値ある仕事をしております。命の現場の張り詰めた空気と緊張感、疲労困憊の日々、医師にとっても看護師にとっても、お互いが一番の理解者のはずです。しかし、診療行為に関連した事故が起こった場合、職場風土がきちんと醸成されている場合でも、一変してその信頼関係が歪に成りかねません。概ね最終的に患者に関わるのは看護師です。医療行為の実施は保助看法37条の定めに従い、医師の指示が必要であり、看護独自の判断が必要とされます。ある病院の審議に参加して観たのは、医師の指示が不完全であっても、看護師はその指示内容を読み取り解釈して実施している現状でした。それが先を読む看護師のキャリアであり、チーム医療として「指示内容を解釈できて当たり前」、誰も不思議がらず、意義を唱えず、信頼関係として慣習化されておりました。通常業務の中で、医師と看護師の関係における慣れ「あうん」の風習が、あたかも信頼関係そのもののような錯覚に陥っていたことは否めません。医師の指示は看護師のローテーションやキャリアに関係なく出されます。看護師は「今さら聞くに聞けない」状況の中で暗中模索さながら、医師に対して暗黙の信頼に応えようとします。その結果、エラーの連鎖(スノーボール・モデル:山内桂子)が生じてしまいました。看護師は「確認しなかった私が悪い」という自己嫌悪に陥ります。エラーの回復過程は、患者の安全を中心としたチーム医療にあります。確認しなかったのは看護師のみでしょうか?審議の中で伺えたチーム医療の内容は、閉鎖的なコミュニケーションの中、情報の共有が出来ていませんでした。グローバルシステムの改善やローカルルールの廃止は、消極的で顕在化しにくいものです。慣習としてうまく機能している場合は心地良く、そこに目が行き届かないのが現状です。文書記載の内容等が実質的に証明出来ないものは「事実」を証明する最良の証拠とはいえません。医療・看護の協働連携は風通しの良い環境での対話と記録です。“看護師の呟きに耳を傾けてください”24時間の看護記録の重要性はカルテに匹敵すると云われております。今回の審議を通して、誰に相談するにも、どこに相談するにしても「安全の保証」をモニターして、現状をしっかり判断・分析するには、パートナーとしての看護職の介入が必須であることを確認致しました。ある病院の審議で観たチーム医療の期待と錯覚福岡市立病院機構 福岡市民病院 看護部長 塚㟢 惠子 シンポジウム ── ④医療従事者の立場から福 岡 県 医 師 会 092-431-4564メディカルセンター(夜間) 092-471-0099 勤務医のつどい⑶

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